慣れるな!舐めるな!中国・アフリカ関係プロパガンダを読み解く
色々とヤラかしている一方で
この間の中国の紅白でブラックフェイスが見られ炎上したのは記憶に新しいと思います。このブログでも取り上げました。
しかし、だからと言って中国・アフリカの外交戦略や中ア関係の広報戦略を過小評価すると、また色々と痛い目を見るでしょう。事実として中ア関係は終戦直後から脈々と続いてきています。そこで本稿では、中ア関係のコンテンツを分析し、中ア関係が持つポテンシャルを少し掘り下げ、理解してみようと思います。
西側へのカウンター
少し、前ですがこういうVTRが流れました。
ソマリアから来た女性博士が中国語で「中国のアフリカ援助は植民地主義ではない」という事を語っている内容です。インタビュー後半では「確かに一部の中国企業のやり方には問題もある」と語っているのですが、主な内容は「中国はアフリカの発展に貢献している」というモノです。
確かに、このVTR、BBCのインタビューへの回答という事で中国政府のプロパガンダ色が極力抑えられてはいますが、このインタビューに答えている女性は、BBCのみならなず、中国国内のコンテンツで最近よく見かけます。
この事からも、こちらの女性が「普通のソマリア人の中国通」ではないことが分かると思います。中国情勢を長く観察している日本人の中には「加藤嘉一」の存在が過ったのではないでしょうか?
この女性の正体は?
ほかにもこのようなVTRがありました。
女性の中国名は【和丹】というそうです。この名前で百度で検索してみますと面白い事が分かりました。
来自索马里的美女和丹:这个浙大博士有点酷 - 杭州新闻中心 - 杭州网
この記事ではこの女性が習近平を賛美する様子が伝えられ、また記事中によると、浙江師範大学アフリカ研究院の研究者である記述があります。この浙江師範大学のアフリカ研究院 http://ias.zjnu.cn/
ホームページのヘッダー部分を見てみますと、中国の対アフリカ政策の重要なシンクタンクになっている事が窺えると思います。
今後、同様に西側へのカウンターとしてこのような人材がメディアに出てくる多々観察されるでしょう。以上の例でもあげましたが、これらは「でっち挙げ」というより企業の製品広報に近いモノを感じます。
日本には「加藤喜一」という前例がいるのでそう簡単にこの手の戦略にノルとは思いませんが、反米傾向が強い諸外国などには効果が高いと思います。
色々と黒人差別でヤラかしているといって、外交手腕や政策広報を過小評価すると大きなしっぺ返しを食らうでしょう
中ア関係を探る参考資料
本書の中にも中国の対アフリカアプローチの一例の記載あり。