これから、アジア・ユーラシア地域に関わっていく人が最低限見るべき本とか映画とか。
これからアジア・ユーラシア地域に関わろうとするヒトへ
新年ですね。これから心機一転もかねて日本を離れ、アジア・ユーラシア地域に関わっていこう!と意気込んでいる方や、嫌だけど仕事上仕方なくアジア・ユーラシア地域に携わっていく方、そんな方々に、アジア・ユーラシアに関わっていくならこれくらいは最低限見て欲しい、お勧めの本や映画を本稿ではまとめて紹介したいと思います。
歴史・文化・宗教など
人文社会系の基礎知識を持ちましょう
基本的な人文社会系の知識は持ちましょう。その為に一番効率がよく浅く広い地域の知識を網羅できるのは教科書です。”ゆとり教育”や”歴史問題”など様々な問題が指摘されますが、日本の教科書と資料集はかなりクオリティーが高いです。古いモノは使わないでください(ソ連がまだあったり、そういうのは止めて下さい)。昨今は”学びブーム”もあって、以下のようなモノも出ています。高校の世界史Bや日本史Bの新しめの教科書を買って、端から端までしゃぶりつくすように読むだけでも違うと思います。
歴史やその国の概要を浅く広くつかみたい場合は以下の書籍シリーズもおススメです。
- 作者: ウィリアム・H.マクニール,William H. McNeill,増田義郎,佐々木昭夫
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2008/01/25
- メディア: 文庫
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特定の一国や一地域について詳しく知りたい方は、目的に応じて色々と漁ってみて下さい。
宗教に関するモノやマナー
昨今はイスラム市場を狙いに行く動きもあり、この手の宗教やスピリチャルな分野に対する理解を促すモノを多く出ています。仏教・イスラム・キリスト・ユダヤ。その他北東アジア圏のマナーの根底にある儒教や道教などの哲学思想などについても、基本的な知識や傾向などは頭に入れておくべきです。
これらの伝統的な宗教概念や哲学思想を理解するための書も沢山出ていますが、ここではあえて、それらの創始者たちの伝記や伝説を基にした映像作品をお勧めしたいと思います。イスラムは偶像崇拝の禁止から難しいですが、仏教や儒教などは漫画や映像作品にもありますし色々と見てみて下さい。
映像などを通すことで、その思想を作り上げた当事者たちの背景についてイメージしやすくなると思います。無論、映像作品ですので娯楽作品としての”演出”は入っています。そこは、書を使ってバイアスを修整してください。映像と書籍をバランス良く使う事で色々と分かりやすくなると思います。
現代社会やテクノロジーに関して
世界2位と3位の経済大国が並び、サムスンやホンハイといった世界にも類を見ないハイテク産業の集積地となった北東アジア地域や、世界経済の成長センターになった東南アジアや南アジア諸地域は、様々な分野の専門家がテストケースとして観測しています。なのでアジア・ユーラシア情勢の専門書でなくとも、アジア・ユーラシア地域に関する事象を拾っている書は様々なモノがあるのです。以下に挙げる書もそういったモノです。
未来化する社会 世界72億人のパラダイムシフトが始まった (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)
- 作者: アレックロス,依田光江
- 出版社/メーカー: ハーパーコリンズ・ ジャパン
- 発売日: 2016/04/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: エリック・シュミット,ジャレッド・コーエン,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/02/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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アジア諸地域も発展を続け、先進国と似たような問題を抱え始めています。少子高齢化や移動コストや産業集積による地域の変化を追っていきたい方は以下の書がおススメです。
老いてゆくアジア―繁栄の構図が変わるとき (中公新書 1914)
- 作者: 大泉啓一郎
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/09
- メディア: 新書
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海洋アジアvs.大陸アジア:日本の国家戦略を考える (セミナー・知を究める)
- 作者: 白石隆
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2016/02/10
- メディア: 単行本
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しかし、アジア・ユーラシア諸地域の変化は本当に激しいので、もしかしたらここで紹介した書などが既に”古典”レベルの出来事になっているかもしれません。ですので、参考程度にしておいた方がいいかもしれません。そこは日々の新聞や雑誌をチェックする事でカヴァーする必要があると思います。
お勧めの雑誌は以下のようなモノがあります。
他にも「フォーリン・アフェアーズレポート」や「中央公論」「文藝春秋」などもチェックするといいと思います。無論、これらすべてにお金をかけるのも大変なので、書店での立ち読みや図書館。Webで公開されている無料記事などを織り交ぜて上手くやっていきましょう。
他にもこのようなモノがあります。アメリカのプレゼンテーションイベントの「TED」です。アジア・ユーラシア地域について様々なプレゼンがあるので参考にしてみて下さい。英語が苦手でも日本語字幕やスクリプトも無料で公開されていたりするので大丈夫です。
これから本格的にアジア・ユーラシア事情に足を踏み入れる方は是非参考にしてみて下さい。