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北東アジアを考えよう!

北東アジア(日中韓台朝)をメインに、ユーラシアを包括的に捉えよう。 

南シナ海 仲裁裁判を受けて。

南シナ海に関する中国とフィリピンの紛争仲裁判の判決が出ました。結果は中国の完全敗訴ではありますが、その判決結果を受けて、台湾と東南アジアとの関係が混乱したり、沖ノ鳥島に議論が飛び火したり、思わぬ事態が起きています。

 

ここでは、南シナ海の基本を押さえ、判決後の動きを台湾メディアなどから引用しながら南シナ海で何が起きているか、俯瞰したいと思います。

 

 

南シナ海問題の基礎

南シナ海 - Wikipedia

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ここで押さえておくべき基本は、南シナ海を巡る情勢は、中国VSフィリピンの対立構図ではなく、中国・台湾・フィリピン・ベトナム・マレーシアが入り乱れで、占有しているという点です。更に、中国は埋め立て競争には一番最後に参加した国です。

また、南シナ海の混乱の原因には日本も少なからず関与しています。以下の記事を参考

www.fsight.jp

 

 

あの海はシーレーンとしての役割があります。中東からの石油などはあそこを通って日本にとっても大切な海です。基本はここまでにしましょう。それでは、今回の判決以降の流れを追いましょう

 

 

仲裁裁判で一番得をしたのは誰か

 12日のハーグの裁判結果は中国の完全敗訴で終わり、中国が主張する九段線の正当性が国際法によって完全否定され、中国の埋め立ても自然環境破壊やフィリピン漁民の権利の侵害で完全否定されました。しかし、その判決のある部分が問題でした。それは今回の判決で、南沙諸島には「領土になる島は存在しない」という部分です。即ち、台湾の太平島も「島ではない」という事にもなり、他のベトナムやマレーシアといった国の島も存在しないという事になります。更に沖ノ鳥島の存在にも疑問が出てくる形にもなりました。

 

対中包囲網の強化どころか逆に更なる混乱をもたらす事になってしましました。

 

newsphere.jp

 

 

www.huffingtonpost.jp

 

 

 

この判決が出た後、台湾では太平島の存在の正当性のアピールや、安全保障のために軍艦を派遣する騒動になっています。

 

 

台湾、南シナ海に軍艦派遣 「国益守る決意示すもの」=蔡総統 | 政治 | 中央社フォーカス台湾

 

この記事ではベトナムを強く否定しています。

news.ltn.com.tw

 

 

以下の記事は、太平島の湧水をアピールし、島としての存在の正当性をアピールしています。

 

<南シナ海>海巡署「太平島の井戸水は良質」、島の条件強調/台湾 | 政治 | 中央社フォーカス台湾

 

 

 

今回の騒動、確かに中国は負けましたが、中国包囲網の形成は強化される処か、南シナ海情勢に改なる混乱をもたらしたと思えてなりません。またフィリピンのドゥテルテ大統領は中国との二国間協議に前向きと言われています。本当に中国を負かしたのでしょうか?

私は「南沙諸島に領土としての島が無く、自由に外国が行き来できる」こういう結果を喜ぶのは、アメリカと日本しかいないと思えてなりません。アメリカは以前から南シナ海は領有権争いが解決するまで、国際水域として扱うという立場を表明しています※

(週刊 ニューズ・ウィーク2016 7月19日号 特集より)

 

 

東アジアにはもう一つ北朝鮮という時限爆弾もあります。南シナ海での中国抑止か朝鮮半島北朝鮮の抑止か、難しい局面である事は確かです。